-知識を知恵に- 経験代謝編② CC

前回の経験代謝編①では、経験代謝の8つの要素

うち、1~2つ目について触れてきました。

 

今回はその3つ目からです。

 

3.当事者意識

当事者意識とは、経験代謝サイクルを自律的に回して

いこうとする意識だとしています。

つまり、何か出来事が起きたときに、不都合なことで

あっても自分で変えられる、また、何かしなければなら

ない状況において、なんとかしようと思える意識の

ことを指しています。

 

この当事者意識の反対は、他人事です。

しかしながら、何か問題が起きたときに、つい誰かの

せいにしてしまったり、環境が悪いと嘆いたり、言い訳

を探してしまうということは、よくあることです。

 

他人事にしてしまうことは、特別なことではなく、

私たち誰しもが日常においてしてしまうことです。

キャリアコンサルタントは、このことを認識し、

当事者意識を持った働きかけを自ら志すとともに、

クライエント(相談者)にも促していくことが必要

だとされています。

 

4.問いかけ

例えば転職の相談に来たクライエントは、職場の

人間関係の悪さや、仕事への不満などを、自分の

中のこととしてというより、自分の外のこととして

話すことが往々にしてあります。

 

この段階では、自分自身への問いかけに至っておらず、

経験代謝サイクルを回せていない状況です。

経験に対して問い掛けることが、自己概念の成長の

第一歩となります。

 

5.不安

問い掛けは、問い掛けることによって新たな気づきが

あり、それによってそれまでの心の安定を揺るがす

ものとなることがあります。当事者意識を持つと同時

に起こる心理も不安であるとされています。

 

6.信頼できる他者

キャリアコンサルティングの場面における信頼できる

他者がキャリアコンサルタントです。

その他にも日常の場面においては、家族、友人、

上司、同僚といった人たちが信頼できる他者となり

得ます。

 

キャリアコンサルタントがクライエントに好意的な関心

を向けることが、信頼関係構築の第一歩であると同時に、

クライエントに当事者意識を促します。

 

7.キャリアコンサルティングが対象とするテーマ

「キャリアコンサルティングを受ける」

というと、何か悩みを抱えている人が受けるもの、また、

転職や仕事の相談をすることと受け取られます。

もちろんそのような内容もありますが、特に悩みがない

人、より良い人生にしたい、自分らしく生きていくとは

どういうことかを考えたいといったことも対象になります。

つまり、キャリアコンサルティングはすべての人を対象に

しています。

 

8.関係を超える

これは、キャリアコンサルタントは自身の役割を認識

したうえで、そのうえでクライエントと人対人として

自然なかかわりを持つということです。

クライエントがコンサルティングを通して、自己の探索を

進めていくためには、キャリアコンサルタントの好意的

関心と信頼関係に支えられている必要があります。

 

以上が経験代謝サイクルを回すための8つの要素です。

キャリアコンサルタントというと、仕事の悩みを抱えた

人の相談に乗り、最善策を提示するというイメージを

持たれていますが、実はもっと奥深いものです。

 

クライエントに関心を寄せ、信頼関係を構築し、寄り添い、

共に経験を探り、そこから、クライエント自身の受け止め、

意味づけ、当事者意識を促す支援をしています。

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