-知識を知恵に- 経験代謝編① CC

前回のキャリアコンサルタントの投稿では、

キャリアコンサルタントの初めの一歩である、

経験から学ぶことについて書きました。

 

この、人が経験とのつながりを学ぶ構造を、

JCDA(日本キャリア開発協会)では

【経験代謝サイクル】と名付け、自己概念の成長

とはこの経験代謝サイクルを回すことであると

しています。

 

経験代謝サイクルには「経験の再現」と

「意味の出現」という段階があります。

 

「経験の再現」とは、

クライエント(相談者)にとって、ある経験が

どのように見えたのか、どう感じたのか、どういう

思いを持ったのか、といったことを共に再現していく

ことです。

キャリアコンサルタントは再現された経験をクライ

エントと共に見るということをしています。

 

「意味の出現」とは、

再現された経験を見て、「自分にとっての意味」に

気づくことを表しています。

 

ここで生み出される肯定的な心理的発達に達する実感、

具体的には充実感や幸福感、正義感、満足感、安定感、

達成感といった実感が自己概念の成長であるとしています。

 

「代謝」と聞くと、真っ先に浮かぶのが、新陳代謝です。

食物を体内に取り入れ、エネルギーに変えたり、体の

一部としたり、古いものと入れ替わる体の機能を指します。

 

新陳代謝が体の健康・成長を支える機能であるのに

対し、経験代謝は心の健康、自己概念の成長を支える

機能を表しています。

 

新陳代謝は食物が糧となりますが、経験代謝の糧は

その人の経験です。

新陳代謝は無意識に行われていますが、経験代謝には

意識的な働きかけがあって代謝が行われるというのが

大きな違いです。

 

この経験代謝には8つの要素があります。

 1.経験

 2.意味の受け止め方

 3.当事者意識

 4.問いかけ

 5.不安

 6.信頼できる他者

 7.キャリアカウンセリングが対象とするテーマ

 8.関係を超える

 

これらの要素についても順に見てみましょう。

まず、「経験」ですが、

経験代謝サイクルを回すために何か特殊な経験が

必要なのではなく、日常の経験、家族のことや

友人関係の問題、仕事で起こったことなど、

普段の生活にありふれた事柄も、学びを得ることが

できる経験となり得ます。

 

続いて2つ目の「意味の受け止め方」です。

前述のとおり、自己概念の成長とは、充実感等と

いった肯定的な心理的発達に達する実感です。

 

ただ、人はいつも肯定感を持てる経験ばかりを

しているわけではなく、時には不都合な、また

時として絶望的な否定感によって、経験に対し

否定的な意味を持つこともあります。

このような経験であっても、自己概念の成長の

きっかけとして「つながり」とすることができます。

 

次回、3.の当事者意識以降を見てみたいと思います。

コメントを残す

サブコンテンツ

このページの先頭へ